カヌ
家庭崩壊寸前! 山口会長新艇購入!!

 山口会長、生活習慣病発現す!の巻


 山口会長の特技は2つある。ひとつは衝動買いで、もうひとつはウンチクを垂れるというよりは「ぜひボクの体験した喜びをキミにも知っていただきたい」といった類の、ある種 教え魔的モノ教え病である。

 これは前回のレポートで使った前口上であるが、今回のレポートもそっくりそのまま純度100%で使わせていただく。それというのも、今回は衝動買い(なのかナ?)病が発症し、熱い衝動買いレポートが掲載されたからなのである。

 ということで詳細は以下である。



新艇購入決定す! デビュー戦は鵞流峡下りだ!!

 二年半の間、我が愛艇であったダガー社アウトバーストを手放し、新しい艇を購入することにした。

 アウトバーストに愛想を尽かした訳では決してない。
 が、いかんせん、3mを越える艇長は狭いマンションでは持てあます。
 このため、遠い堺の艇庫で一人寂しく置かれっぱなしという日々もあった。
 また、ホールでのとり回しにやや難があったことも否めない。(この際、自分の腕は無視。)

 反面、大柄な(重い)パドラーがツーリングに使用するにはベストな艇でもあった。 腕自慢ならホールプレイだって楽しめるぞ。(そのためのコンケーブスターンだ。)

 名残惜しくはあるが、「錦ロイヤル」に斡旋を頼むことにした。

 中古艇の場合、相場は定価の半額。そのうち2割が「錦」の斡旋料となるため、定価14万のアウトバーストの場合、私の取り分は5万6千円ということになる。

「状態を確かめますか。」
という私に対し、
「あんまり使ってないのは知ってるんで…、
状態いいからすぐ売れますよ。」

とは例の上田氏の言、トホホである。

 さて、新艇の名は「KENDOスターライト」だ。
 比較的ポピュラーな艇であるので知っているかもしれないが、その特徴は、とにかく「軽い」ことである。総重量がわずかに13kg。

 独自の製法によって、強度を保ったまま壁面を薄く形成できる、ということらしい。 2.6mという艇長もあいまって、片手で持ち運べるほどだ。車に積むのもラクチンだし、我が家の玄関前ポーチにも運び込める。すでにラックも作成済みだ。

 艇長が2.2mのなんとかいった艇も検討したが、これはもうロデオ専用艇であって、ツーリングにはちょっとしんどい。

 アウトバーストはコクピットが大きくてフィッティングしないと安定しなかったが、 新艇では何もしなくて良さそうなくらいだ。コクピットはぴったりなのに足廻りには余裕がある。(沈脱もラク?)
 色は明るい「なすび色」の予定だ。今の艇のカラーリングが気に入っていただけにこの点はちょっと残念。

 今週末の天気が心配だ。どうもあまりよくないらしい。

 ここのところ、吉野川の水量は上位安定という状態でなんとも頼もしいのだが、そのかわりというか、週末になると天気が崩れることが続いている。

 家庭持ちになると、日頃の雰囲気作り

「次の土曜は吉野へ行こうかな〜(フェードアウト)」

が週末の過ごし方に大きく影響をあたえる。

「今日は天気がいいから、吉野でツーリングにいってくる」

 というわけにはいかないのである。う〜ん、晴れて欲しいぞ。そうなりゃ、吉野で新艇の試し乗りだ。

 ロールしやすいかどうか試してみたいしな。鵞流峡下りに備えて左起きの成功率をあげとかないと。雨降ってちべたいなかでロールの練習なんてやりたくないぞ。

楽しみだな、待ち遠しいな、晴れてくれないかな、がんばれ、頼むぞ!大陸性高気圧。
(試乗記を待て!)


 と、こんな感じのレポートが10月19日に届いたのであるが、これって衝動買いですカ? いやいや。山口さんのことである。衝動買いに決まっている。レポート前半部でいろいろいってるのは、お店で新艇を見ているときに思いついたことであろう、と きこりは予想する。たぶん無意識の内に新艇を購入してしまったので、そのバランスを取ろうと右脳左脳がフル回転した結果であろうと。
 心理学の用語でなんといったか忘れてしまったが、「トリュフなんて香りだけだから、食すに値しないね! よく言うだろう。香りマツタケ味シメジって。シメジの方がマツタケの100万倍いいの。わかる!?」といった類のやつである。あのぶどうは酸っぱい、みたいな。それの裏返し的論法であろう。


 といったところで、山口会長より新艇試乗レポートが届いた。



KENDO スターライトの初乗記

10月25日、久々の快晴のなか、吉野川のいつものコースを下ってきた。
水量は、前回下ったときよりやや落ち加減ではあったが、3級の瀬もまだまだ健在、なかなか充実した内容だった。

さて、KENDOに乗った感触だが、
ゆコックピットまわり
 まるであつらえたかのようにピッタリフィット、「メッシュセンターイン」って感じだ。
 ちょっと違うか。
 バックレストは軟質プラスチック?のような素材でできており、幅が広く使いやすい。これなら使っているうちにねじれてきたりしないだろう。
 前後の調節は両サイドのベルトで行う方式だが、ややきつめにするとよりしっくりくる。
 パッドを入れるといったフィッティングの必要性を全く感じない。アウトバーストのコックピットがガバガバだったのと比べると嬉しい違いだ。
 ちなみに、アウトバーストの適応体重レンジの上限は100kgを超えていたと思うが、KENDOはがんばっても70kgくらい、(あべちゃんは乗れないということだ)この差だな。
ゆ安定性
 流れに乗り出した瞬間は、何か不安定な感じがつきまとった。
 これはもちろんアウトバーストとの比較なので、サイズが全く異なることからいって、あたりまえといえばそれまでなんだけど。
 しばらく乗っていたら気にならなくなった。
 ただ、きこりもRPMに関して言っていたが、スターンのボリュームがないため、後ろに体重をかけると容易にスターンが水に喰われるので注意が必要。
 そっくりかえってるとバランスを崩しやすいようだ。
ゆ直進性
 私のパドリングテクニックでは曲がって曲がってしょうがないのでは、と思っていたのだけれども、以外と真っ直ぐ進んでくれた。
 とりあえず安心。

☆直進性に関して気づいたこと
 今回、瀬の中でアウトバーストの乗り安さを改めて実感した。アウトバーストは艇長が長いこともあって、直進性に優れていた。(今思えば、だが)その分、瀬に突入する時、進入する方向を決めて漕いでさえいれば、流れが複雑な瀬もやり過ごすことができた。
 KENDOの場合、直進性がアウトバーストほどはよくないので、常に艇の進行方向をコントロールしてやる必要がある。
 瀬の中では、長い艇は流れの影響を受けやすく不利だと考えていたのだけれど、必ずしもそうとはいえないようだ。ホワイトウォーターにおけるベーシックなテクニックがマスターできていないとKENDOでダウンリバーを行うのは難しい。

ゆロール性能
よくわからず。相変わらず左起きに失敗する。 去年ロールを覚えたばっかの頃はどっちもできてたのになぁ。
ゆロデオ性能
講評できるはずもない。
*特記
 ダウンリバー後水抜きしていたら、なんか変な所から水が垂れている。
よく見てみると、ドレンボルトがあるあたりのボトムに直径3mmほどの穴を発見。 どうも、ドレンボルトを取り付けるねじ穴をあける際に、ボトム側まで貫通してしまったらしい。

輸入元(アオキカヌー)にクレーム→新艇に交換ということになったが、「傷物につき5割引」とかだったらこのままでもいいかなとも思っている。

 カヌーライフ編集の「リバーカヤック大全」を読んでいたら、カヤックの分類の項で、代表的なロデオ艇としてKENDOが紹介されていた。
(ちなみにこの本¥2,100だが、内容充実していてなかなかよい。普通の教則本だとたいていロール止まりだが、バウラダー(=テレマークターン)まで解説してある。)

分不相応な艇を購入してしまったなぁ。
ロデオなんてする気はないんだがなぁ。
もう少し上手くならんといかんなぁ。
練習せんとなぁ。
ふぅ。



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