カヌ
那珂川も 下流に来ると 下流だな

やっぱり食い気に走る那珂川下り 下流編、の巻



 “我々は那珂川の達人(誇張)であり、それを裏付けるように毎年何十回(かなり誇張)と那珂川を下っているわけで、すなわち那珂川の全てを知り尽くしているといっても過言ではない(それは明からに過言である)のであるが、この間、ふと

「那珂川は茨城県の大洗にそそぎこんでいるんだよなぁ」

といったようなことに気付き、そういえば川を漕ぎ進んで海に出るということを一度しておきたいと思いつつやってないわけで、それで思い出したが那珂川も下流の方は全然下ったことがないということを再発見したのであるが、であるから今度下ってみるというのはどうであろうか”



 といったような隊長トノからのありがたいお話があり、これでついに我々も那珂川を上流から下流までまるまる下ることになりますねぇ〜、いやはや、すごいことですね〜とばかりに那珂川下り下流編は始まったのであった。




 人様より一日多く仕事をして、はぁ〜どっこいさんまにっとスーツを脱ぎ、おもむろにカヌーを車の上に括り付け、普段は余り走る事のない那珂川県境沿いの道をひた走ると、そこは道の駅かつらという、知る人ぞ知るというか、ファルトカヤッカーの中での知名度はXXの中のXXの知名度にも匹敵すると思われるほど有名な道の駅であり河原なのであるが、この時期キャンプサイトも一つふたつ、という中に思いの外しんみりと、しかしながら確かに焚火はあった。

「いよぅ!」
「おぅ、来たか」
「うむ」

 トノとあくっちゃん、そしてキコリ。いつものメンバーである。会長はちょっと送れての到着であり、月が明々と上がる頃の到着であろうとのことであった。

「なんだか焚火が小さいじゃないの。トノらしくもない」
「そうなんだよ。薪がなくてな」
「うむ」
「薪がない? こんな広い河原なのに薪がないと?」
「いやー、一生懸命さがしたんだけどめぼしいのがなくてなぁ」
「うむ」
「じゃぁ、この木なんかどう? これならけっこうよさそうじゃない」
「これは太すぎて折れないから薪には使えないんだよな」
「うむ」

 ここ道の駅かつらの目の前にひろがる広大な河原は、どこからともなく押し寄せるたくさんのキャンパーによってきれいに清掃され、薪なんぞ見つからないほどきれいになってるのであった。あった、というか需要と供給のバランスがいわゆるアンバランスになり、買い手がいるのに売り手がいないという、株でいうと何というかよく分からないが、つまり今回の焚火は深刻な薪不足により不本意ながらしんみりとしているのであった。

 ところで今回の晩メシは焼肉と、それからそろそろ寒くなってきたから基本に立ち返って豚汁などどうだろうかと先週辺りにボヤいていたらそれがそのまま今回の一品に付け加えられており、すでに鉄人トノシェフによって調理されていたのであった。

どうだうまいだろう

 豚汁なんか誰でもできらぁ〜やい、と思いきや、やはりトノが作る料理はちょっと変っていて、豚肉なんかは柔らかいままであり、ダシの加減も味噌の加減も、そのほかの食材とのバランスも絶好調なのであり、素早くオカワリを所望してしてしてまくったのあった。一般の人であればお酒を駆けつけ三杯なのであろうが、そこにいくと我々はやはり駆けつけ豚汁3杯という感じなのである。というかキコリは。

 まぁ、そんな感じしんみりとした焚火のまわりでこれまたしんみりとうまい豚汁や定番の焼き物などをつまみに現在

そろそろお腹が減ってきたなぁ今日は何があんのかな?
それから


(移動編)

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