カヌ
由緒正しい古座川支流の小川

何なのだこの美しさは! 小川ってこんなトコ、の巻
(移動編)



 8月7日から一泊二日で予定している串本シーカヤックツアーおよび無人島キャンプに合わせ、

「じゃ、古座川でも下ってみっかいの〜」

と、またまた週末・週初めに有給を突っ込み、めでたく上司承諾されたキコリとあくっちゃんはWaveSports XとDagger InfraredをマツダDemioのキャリアに確実に装着し、一路南紀のもっとも南、串本町のその東におありになられる古座川町に河口を持つ古座川に合流なさりあそばれる小川(こがわ)という(ながいッス!)、それはそれは本州一の透明度があるのではないかと噂される川を下りに行ってきたのである。

 台風8号が接近する南紀小川にはどんなドラマが展開されたというのか?

以上前説


 8月5日に、

「じゃ、ちょっと流されに行ってきますから!」
「どこに?」
「和歌山県の最南端にある古座川で川下りと、串本の無人島シーカヤックです」
「届は?」
「先々週机の上に。今度は携帯通りますから」
「あっそれから・・・」
「細かいことは指示出してありますから! じゃ!」

と、そう社長に申し述べたキコリはキコリ号に無人島サバイバル&近海タコ捕獲道具および調理道具一式、ならびに古座川遊び道具であるWaveSportsのXをギュムゥと詰め込み一路鹿嶋へ向かう。

 鹿嶋ではあくっちゃんが「ウム!」といったいつもの様子で待機し、合流すると「行くぜ! オラ!!」「オゥ!」と、これまたいつものような意気高揚の儀式を行った後、即座に出発する予定であったのだが、どうやらこれから向かおうとしている古座川には台風8号がニジリニジリと接近しているらい。某車に「洗車セヨ!」などと落書きしていると、600Km程西の方角から電波がやってきた。その電波は

キコリ君!

 実はあさって予定している串本のシーカヤックであるが、台風8号の影響でその決行が大変懸念されている状況にある。
 しかもチミ達が予定している明日の古座川下りも台風8号の影響で増水が大変懸念されている状況であり、また古座川はその水質を堪能しなければウソというものであるから、まぁ、行くのであれば和歌山県側の日高川か日置川などはどうであろうか。
 あっこら辺も大変水がきれいなところであり手長エビなどがたくさん居るんだヨ。ということでチミ達の旅の安全をそれなりに祈る。串本で会おう」

といった様なもので、要するに山口会長からの連絡であった。台風8号の影響で云々とはいえ、すでに古座川を下らんと意気揚々としていた我々は「いやまぁ」とか「ウ〜ム」とかそれなりの困り声をひとしきり発した後、素早くインターネットに接続し和歌山県の3時間ごとの降水量予報を素早くダウンロードし、そしてそれら(といってもそれだけだナ)の情報を多角的かつ広範囲ならびに慎重に吟味した結果

考えててもシャーナイので、とりあえず古座川行くか!

と、遊び道具を満載したアクツ号をホイールスピン気味に発進させたというわけである。
(なんかそーいう話の流れじゃなかったような気がするが。 by キコリ)

 通常の移動であれば、いわゆる「気を失ってい間に」現地に到着していたりなどするわけだが、今回はそう行かなかったのである。というのも、まず第一に千葉県習志野市周辺において

「フニリィ〜、とりあえずメシでも喰い行くかァ〜?」

といった様な痛恨の(うそッスよ)2時間ロス&眠気ゲットというイベントが発生したこと、第二に三重県側から回り込もうと考えていたルートが台風のおかげでどうもダメそうであったということ、第三に

茨城県から古座川まで800Kmはあるんだよネ

ということである。いや、これは三重県通りの紀州東回りルートの時の移動距離である(とナビがいっておった)から、実際にはどうだったかというともっとあったのであり、それはおよそトリップメーターが一周するぐらいであるといえよう。とまぁ、鹿嶋を20時半に出発した我々は1都0道1府8県、ならびに十数のFM局を渡り歩き、12時半に古座川に到着したのであった。

トリップメーターは1120Kmをさしていた。

休憩時間を除いた正味移動時間は12時間というところか。

「水量にもよるが、古座川の支流の小川という川は大変ヨロシク、とにかく一度下った方が良い!とボクは思うのだよ」
「小川を下るのであれば、滝の拝からスタートし直見辺りで上がるのかよかろう」

 上記のような情報もいつのまにか山口会長からゲットしていた我々は、台風が近づき竜の巣がやってきたかような勢いで走り去る雲々を見たり、実はウィンドサーフィンのデモビデオ撮影会が行われておりタイトルには「ジョーズ'99」とか付くにちまいないと思われる、荒々しい海岸に猛々しく打ち寄せる大波および波の花を見ながら、「まぁ、あしたのシーカヤックは中止だな。ならばここで目いっぱい遊んでいこうじゃねぇかアニキ! そうだろシスター! 行くぜブラザー!」 とばかりに、JR串本駅のだいぶ手前で国道42号線から371号線に乗り換え、なんつぅか

そこ海だと思ったら、ここもう山深いし

荒波なんだよね
本州最南端に到着した我々。波が高くてちょっとね、オイ。という感じであった。

という印象も山道をズズズィ〜と北上していったのである。所々に点々とある家々の垣根は、人の手で積み上げたであろう大きさの石が無駄なく積み上げられ、こけが生え、なんとも南方的情緒のある風景になっていた。この辺は吉野杉が有名であるから、やはり大変な雨降り地帯であり、この垣根は土地の人の知恵なのであろう。これをコンクリブロックでつくったら水の逃げ道が少なくなって、結局は崩れてしまうだろう。手で積み上げることで適度な隙間ができ、これがシステム余裕を・・・、とかまぁ、そんな心にもないことを今年の梅雨の大雨で崩れちまったブロック積みの護岸壁などを見たりしたときに思ったりした。


それから


(移動編)
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