カヌ
日置川でも粗チンの儀

阿部ちゃん復活、釣り三昧の川下り、の巻


 なんか導入部をかくべし > キコリ



5月22日(土)23時過ぎ、当の昔にイイ気分で寝入っていた俺をたたき起こす携帯電話のベル。

♪さ〜ん回目のベェールで受話器ぃをとった僕

介推を起こすと後が大変だからね。

 阿部ちやんは既にマンションの玄関まで来ていた。ますます腹回りが充実してきたようで、みっしりとした肉置がなんとも艶かしい。

0.1t達成間近(済み?)

 阿部ちゃん持参の酒とおつまみでまずは一献。お互い厳しくなる一方のビジネスの話でちょいしんみりしたが、遊びの日の朝は早い。1:00過ぎにはさっさと就寝。

4:00ちょうどにパッチリと目がさめた。ここ数年目覚まし時計を必要としていない。どうしてこんなにキッチリ目が覚めるんだろう。

歳か?

いやー、別に早起きってことじゃなく、きっちり予定の時間に起きるんだよねー、昔から。荷物をごそごそやってると阿部ちゃんも起き出してきた。阿部ちゃんってこんなだったけ?カヤックをカートップして、さぁ出発だぁ。

(5:00)阪神高速→阪和道→海南湯浅道路→湯浅御坊道路→白浜→日置川町(8:00)、渋滞に遭うこともなく極めて順調。

 玉出小学校の前に車を止め河原に出る。まずは状況確認だ。

「うーん、いいねぇ」

 日差しが少し足りないが、日焼けしなくていいだろう。ここをスタート地点にしてもいいなと思いつつ、ゴールとなる向平キャンプ場を目指す。ありゃ、道間違ったみたい。さっきの橋(宇津木橋)を渡んなきゃなんないんだ。キャンプ場に着いたのはいいのだが、小学校前からだと3kmくらいしかない、???・・・。向平キャンプ場の入口はチェーンが掛けられていて、「(管理人に)電話ください」との立てカンバンがある。すぐ前にある電話ボックスから早速電話する。

前に車止めてもいいですか?」の問いに「どうぞ、どうぞ」と快く承諾してくれた。なかなかイイ感じのかたでした。どうもお世話になりました。

 阿部ちゃんのピックアップにカヤックとインフレ-ダブルを積みこみ上流部を目指す。途中でチャリンコに乗った小学生の二人連れを発見。上流部にはどう行けばいいのか聞いてみる。

「橋を×∬○・・・て行けばイイ。」

???

「ありがとう」とはいったものの、阿部ちゃんと渡るのか渡らないのかどっちなのか、しばし悩みつつも車を走らせる。野良着すがたのじっちゃんに出くわしたので再度聞いてみた。真っ直ぐ行くとUターンするような道があるからそちらへ曲がればいいとのこと。そのとおり、直ぐ見つかった。市鹿野橋(いちかのばし)を渡っていると、橋下の河原に色とりどりのインフレ-ダブルが3艇も、すべてリンクスだ。ここから降りられるんだ、ということで河原へ降りていくと、こんどはカヤックを積んだトラックと数張りのテントがある。ふーん、ここから出発する人が多いんだ。眺めもいいし道からは隠れて見えないし、今度はここでキャンプしてもいいなぁ。

立派になった阿部ちゃん
サイトに到着した一行。阿部ちゃんは一回り大きくなっていた。

 インフレ-ダブルに空気を注入するよう阿部ちゃんに指示。

「ぷすー、ぶ、ぶ、ぶ、ぶ、ぶ…」

何なんだ、この音は?阿部ちゃんそりゃ逆だよ。空気抜いてどうすんだ、オイ。インフレ-ダブルのセッティングを終え、着替えようとすると、ありゃ、バスタオル忘れちゃった。これもお約束の

フルチン着替えを披露

してしまいました。

10:00 インフレ-ダブルにクーラーボックス、炭火コンロセット、釣り道具、etc.を積みこみ、いざ出艇。のどかだねぇ、ほとんど人工建造物が見えない。流れはとろとろだけど必死に漕がなきゃならないほどでもない。吉野川ではお馴染みのゴミもほとんど見当たらない。本当に静かでパドルの水飛沫と鳥の声が聞こえるだけだ。時々現われる瀬も1級程度でなんてことはない。ちょっと早いがbeerにすっか、ときたもんだ。

 見るともなしに水面を眺めていると「パチャ!!」ライズだ!
小さな瀬の流れ込みで小魚がライズしている。阿部ちゃんがテンカラ釣の道具一式を持ってきてたんで、ちょいっと竿を振ってみることにする。くそーっ、あたりはでるのだが、かからない。てな感じで、流れが穏やかな上に道草をあちこちでくうもんだからちっとも進みやしない。

 あれ、阿部ちゃんはどこだ?んーと、あ、また釣りしてるよ。しょうがねぇなぁ。

バウラダーの練習でもすっか

 えーと、

  1. スピードつけて
  2. 先行動作
  3. リーンかけて
  4. スウィープいれて
  5. ここでバウラダーだ!

 これってどっかで聞いたような気がすんな。あれ、ひょっとして俺、

水ン中じゃないの

ロールだ、ロール。セットポジションとんなきゃ。んしょっと、起きたよ、起きた。ふーっ、俺なんで沈したんだろ。これは一度ビデオに撮ってもらって研究しないとな。ってことで、見事、

天竜川の二の舞を演じてしまいました
(ロールは上手くいったけどな)

11:30 あんまり進んではいなかったけど、いい河原があったので、ちょっと早めの昼食をとることにしました(ていうか、こんな河原だらけなんだけどね、日置川は)。道とは反対側にあって人が入りにくい場所なんだけど、あんまり薪が落ちてない。なんでかなぁ。炭の火起こしは慣れたもの、あっという間に起きました。

前の晩からタレに仕込んでおいた、もあるでよー。

 でも、阿部ちゃんは本場韓国で厭っていうほど焼肉食ってるんだよね。韓国料理も食い飽きたなんていうことをいうだけあって、ナント余ってしまいました、肉(韓国に長期出張してたのはわかっていたから、やめよかなとも思ったんだけれど、前日に鶴橋の市場に行ってしまったもんで、どうしても焼肉が食いたくなっちゃったんだよねぇ)

 肉を食い終わったところで、

阿部ちゃんは毛鉤振り、俺はマスクとスノーケル

着けて手長エビ探しだ。たくさんいるんだ、手長エビ。しかーし、かろうじて捕まえたやつには逃げられるし、今回は1匹もキャッチすることができませんでした。ここで、すこし天気が良くなってきて晴れ間も見えてきたので、ロールの練習ヲバすることに。うーと、ガバチョっと。ちゃんと起きれるじゃん。左起きの練習もしようかな。やっぱやめとこ水冷たいし。

 さて、阿部ちゃんはと見れば、

な・な・な・な・なんと、釣れてるよ

カワムツかなぁ。これに触発されて、再度毛鉤振りにチャレンジ。あ、俺も釣れた。楽しいね、なんだか。

 気がつくと既に13:30。まだ1/3も下ってない。食事の後片付けして(Keep Clean)さぁ、出発だ。

 しばらく下ったあたりから川風が吹いてきだした。逆風で漕ぎにくい。インフレ−ダブルの阿部ちゃんはしんどいだろうな、と振りかえると、また釣りやってるよ。もうちょっとスピードアップしないと遅くなっちゃうよ、ホント。すこし急ごうぜと声をかけて、いやーっ、こっからは漕いだ、漕いだ。これも天竜川といっしょだな。でもKENDOに慣れてきたのか、あの時ほどはつらくない。

山口会長川下る。ガシガシ
山口会長の、快調なるパドリング。

3:00 ??橋の橋脚にところでユンボの周りにたむろしているオッサンたちを発見。

「まだ、カヌー下って来んのかぁ?」
「よくわからないけど、多分いないと思いますが」
「そこんことで鉄砲撃ってるから」
「○×△!!」

さらに急いで下ってると、背後で轟音が鳴り響いた。鉄砲ではなくて発破じゃなかったのかと思うほどの音でした。

4:00 やっと目的地のキャンプ場が見えてきた。出発地点で見かけたリンクスが並べて干してある。どっこらしょっと上陸して、カヤックを車のところまで運ぶ。もう暗くなってきた。急いで片付けなゃ。カヤックをマイテラノに積んで、そろそろ阿部ちゃん来てもいいんじゃないの。と河原へ戻ってみたところで、何処に行くんだ阿部ちゃん、そっちに行くと堰堤だぞ。阿部ちゃんはできるだけ駐車上に近づこうとキャンプ場の下流側ぎりぎりのところまで漕ぎ下りてきたのでした。でもね阿部ちゃん、そっちは河原が急勾配になっててとっても上がりづらいんだよ。

 曇り模様の空はもう薄暗く人気も失せた河原にはただ肌寒い風が吹くばかり。温泉に入って帰ろうかなと思っていたのだけれど、去年の台風で押しつぶされた「えびね温泉」はまだ復旧工事の途中。車を回収してさっさと帰ろう。関空連絡道路の分岐で

「またどっか行こうぜ」

と約束しながら「湾岸」を使って尼崎を目指す阿部ちゃんと別れ、一路大阪を目指したのでした。



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