シーカヤックゲット
今だ氷の解けない中禅寺湖で、
初めてのマイシーカヤック の巻き
それは遙か昔、キコリが「なんかおもしれーカヌーのページはござらんか」との思いでWebをグリグリさまよっていたときまでさかのぼる。もともと、シーカヤックと言っても98年夏に和歌山県でツアーの時に一度乗ったきりであるし、その時の印象もなんかモクモクとパドリングするだけでありマラソンみたいで地味だなぁ、船足は早いとか言うけど海に出てしまったらまわりのスケールがでかすぎて、ちっとも早いなんて感じはしないし。艇はでかくて曲がりにくいなぁ〜、暑いなぁ〜、まだ目的には着かないのかなぁ〜、漕ぎ初めからずっと見えてるんだけどなぁ〜、思いの外遠いなぁ〜、というようなつまり「なんだかパットしねぇなぁ」というのが第一印象だった。
しかしいつも日帰りカヌーをしていたモノにとっては、何日か分の水と食料・テントや寝袋を積み込んで旅するシーカヤックは、その部分だけでもかなり魅力的だった。それはクソ忙しい日帰り那珂川ツアーを重ねるうちに、次第に大きくなっていき、しまいには夜な夜なシーカヤックの方ロングを眺めてみてはため息を重ねる日々を送るまでになっていた。
その時は突然やってきた。正に青天の霹靂という感じである。オレ的にいうと「ドッピョーン」
という感じであった。目の前のWWWブラウザーであられるところのNetscape Communicator 4.5J、実はJavaScript OFFなるアプリケーションが表示していたのは、「シーカヤック譲ります。しかも無料。誰か取りに来てくれるヒト募集中。もらってやってください」なるコメントと、積載量&安定感あふれるニンバス パフィンの写真だった。
これはゼヒ貰ってあげなくてはなるまい。(えらそうだなオイ)
そーんなわけで、適当なおいしい茶菓子を手にシーカヤックを頂いてきました。場所は日光の手前、今市市。日光江戸むらとかがある街だ。下今市駅で待ち合わせをすると、仲むつまじきご夫婦がきこり号のパドルを発見しズンズンと向かってくる。
かも〜ん!!
付いていくことしばし。ご実家であらせられる所の住宅地に到着。目に入ったのは青い大きな倉庫。もしかして・・・
そのシーカヤックは博物館に展示されている鯨の標本よろしく、天井付近にロープでしっかと括り付けられておった。
でかい!! 第一印象がコレ。続いて、むっちゃ長い!! さらにおもてー
であった。引き下ろし作業を開始すること10分でその巨船は道路の上にあらわになった。でけー!!
ふーむ。車の上にはちゃんとつまるのだろうか?どれどれ。うわー!!
なんか車の後ろに1mぐらいはみ出してますけど、どうでしょう(笑)さぁ、車に載っかってしまうとこれはもう、どっかに浮かべに行きたくなってしょうがない。ここは今市、日光の手前。ということは、日光いろは坂をさかのぼればそこは日光東照宮あらため日光中禅寺湖。これはさっそく
行かねばなるまい。
ということで、シーカヤックをくださったもりさんには、どうぞと御茶菓子を手渡し、その御母様からの「まぁまぁお茶でも一杯」のありがたき幸せ、かたじけのうござると思わずにはいられないお誘いを強引かつ俺的には丁重にお断りして、いざ湖へと旅立ったのであった・・・今市を抜けて20分。目の前には日光いろは坂が見えてきた。
まっしろいのがな。
日光はどうやら雪が降っているらしい。山が真っ白だ。樹氷かな? まぁ、ものすごく寒いことには変わりない。そこから更に20分かけて中禅寺湖に到着した。 いまだ春の訪れない中禅寺湖は観光客も激少なくて、歩道にも人がいないばかりか、お店もほとんど閉まっている。観光用の手漕ぎボートはすべて裏返し。遊覧船も出ていない。釣り師もいない。車も通らない。駐車場にはチェーンがかかり、まったくのゴーストタウン的雰囲気が漂っていた。出艇した場所は遊覧船が到着するするところ。今日は観光客がいないので船も陸付けしたまま動いていない。
まぁ、そんな感じで人の気配が全くない中禅寺湖をシーカヤックでクルージングだぜ! とのたまいつつウィスキーを片手にパドリングでもしてないと凍りつくような状況の中、スィスィ〜と出艇。左舷には春を迎えつつある男体山が凛とあらせられる。
あぅ
写真から伝わってきますか? 寒さが。
ほんと、マジで寒いのです。中禅寺湖は。だって西の山からはまだスキー場のリフトの音が聞こえてくるぐらいですから。スキー場の目の前でカヤックに乗ってるというのもシチュエーション的にどうだろうか? という感じなのです。
湖の上から金精峠を見てみる。まだ白いよ。
北側の斜面(要するに南側の日影だ)に行ってみるとまだ氷が残っていたので、パドルでガシガシとわっかいて、それとウィスキーを口の中にほぉりこんだりして中禅寺湖の寒さを味わってみたりなんかしちゃったりした。う〜む。ちょっとかっこいいゼ! オレ!!
結局この日は、夕刻迫る間際までの約2時間パドリングし帰路についたわけだが、う〜む、シーカヤックというのもなかなかワビサビがあってよろしいね。
今度は仙台、松島あたりをのんびりと巡ってみようかしらん。
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